実に不思議なことであるが、あたしは北に向いて寝ると激烈な鼻づまりにおそわれるのである。
もともとがアレルギー体質で子供のころから健康診断では慢性鼻炎と書かれるのであるが、その症状の一つが鼻づまりであるのである。
まあ、これ、最近ではタレントなどもバラエティ番組で自分のアレルギー体質をネタにして笑いを取ってるので、それほど珍しくもない、ごくありふれた症状であるわけであるが、ひどいときはバツンッという感じで完全に閉まってしまうのである。
そうなると夜中に呼吸困難で悪夢にうなされて、死ぬ寸前に目が覚めるてな日々がつづくのである。
あたしはどんなに鼻がつまっても、寝てるときは口呼吸にならずに頑強に鼻呼吸をしてるらしいのである。
あまりにもひどいので、絶対に医者には行かないと決心するだいぶ前に、近くの耳鼻科に行ったこともあるのであるが、お決まりのアレルギー薬と点鼻薬をくれただけで、まったく解決にならんのである。
その手の薬は最初は効くが、継続してるとすぐ効かなくなって、点鼻薬にいたってはさらに鼻詰まりがひどくなるのである。
まあ、季節的なものであればいいが、これがあたしの場合は季節に関係なしに症状が出るので、薬を飲み続けることになるので、「こりゃ、いかん」てなことで薬はあきらめたのである。
それで、耳鼻科の先生がいうには、あまりひどい場合は下鼻甲介焼灼てな手術をして通りをよくする方法もあるということであるが、もう「焼灼」てな言葉を聞いただけで無理である。
それで、ある日、ハタと気が付いたのであるが、象気功タイ本部にいたときは鼻づまりがないのである。
それで日本とタイでは何が違うかと考えたが、食い物飲み物はなんでもあるので、日本と変わらんし、空気は住居がバンコクの劣悪な排ガス事情のまっただなかであるし、あるいはタイの暑い気功のせいかとも思ったが、日本の夏でも鼻づまりは起きるのである。
それで、ある日、さらにハタと気がついたのが、ベッドの方向である。
タイではサービスアパートといって、住んでる賃貸マンションは家具付きで、ベッドは据え付けてあるので、動かせないのである。
そのベッドは南向きに壁に据え付けであるのである。
これが日本ではどうかというと、我が家はあたしも某宗寺院護持会総代も務めたことのある家系で、現在も護持会役員を務めるあたしは敬虔なる仏教徒の端くれとして、釈迦入滅の際の「頭北面西右脇臥」に従って、頭を北に顔を西に右を下にてなことで、お若いころから頭を北に向けてベッドを置いているのである。
日本では常に北枕で寝ているわけであるが、象気功タイ本部では逆の南枕であるわけである。
仏教徒が大半を占めるタイでも、べつに北枕では寝てないわけであるが、当たり前である。
それで、ものは試しと、さっそくベッドを南向きにして、お釈迦さんと逆に、頭を南に、顔を東に向け、左を下にして寝てみたら、あーら不思議、鼻づまりはすっかり解消で、快眠快眠である。
史上最強の天才霊能気功師としての氣的感覚で、北に向いて寝ると、頭部が下に落ちる感覚で、南に向いてねると頭部が上に上がる感覚になるのであるが、どうも、地磁気の関係でヘモグロビンその他金属を含む血液がその方向に向かうからではなかろうかと勝手に思うわけである。
もちろんどーだかわからんので、後々の科学医学の研究に期待しなければならないわけであるが、あたし以外は北枕のせいでそんなひどい鼻づまりになる人もいなかろうから、誰もそんな研究なんかするわけがないのはいうまでもないことである。
じゃあ、なんでお釈迦さんはわざわざ、頭を北に向けて、顔を西に向けて、右を下にして寝てたんだ?
いみねーじゃんであるので、もちろんたまたまであるのを後のほら吹きが後付けしたのであると思うのはあたしだけではないと思う今日この頃である。
お釈迦様はこんな寝方をしてたから、鼻づまりによる無呼吸症候群による呼吸困難でお亡くなりになったんじゃなかろうかとご推察申し上げる次第である。
なむなむ。
それ以来、実に快眠の限りであるが、ほんまに人生は何がきっかけで好転するかわからんのである。
これを神のお告げと言わずしてなんというのか。
仏のお告げだろ。
しらんがな。
勘違いされては困るのでもう一度言うが、あたしはできるだけお釈迦様の教えを守る、敬虔な仏教徒である。
こいとけ。
しまいにほんとに仏罰が当たるぞ。
なむなむ。
とりあえずかよ。
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